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理化学研究所

田原分子分光研究室 Molecular Spectroscopy Laboratory

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極短パルス光発生と多色高時間分解分光装置

ピコ秒からフェムト秒の時間領域での分子の振舞いを観測するには、光の到着時間の差を利用した「ポンプ・プローブ法」を用います。この手法での時間分解能は光のパルス幅によって決まるため、超高速現象の観測には極限的に短い光パルスの発生が重要となります。私たちの研究室では、非同軸光パラメトリック増幅器(NOPA)と呼ばれる装置を製作し、可視領域(480~700nm)で波長可変の10fsオーダーの極短パルス光を発生させています。


非同軸光パラメトリック増幅器の出力光のスペクトルと自己相関波形

特に、このNOPAをベースにして開発した紫外・可視二色ポンプ・プローブ分光装置を用いると、紫外光照射によって引き起こされる分子の振舞いを高い時間分解能(25~40fs)で観測することができます。
またNOPAの出力光を組み合わせて3つのパルスを使うインパルシブラマン分光装置により、反応性励起状態分子の瞬時の構造の変化をラマンスペクトルの変化として、数十フェムト秒の時間スケールで観測し追跡することができます。


インパルシブラマン分光装置