界面の化学反応ダイナミクス
界面の化学反応ダイナミクス
大気化学や不均一触媒反応などの不均一反応は界面を唯一の反応場として進行します。そのため不均一系の化学反応を理解するためには界面で起きている反応をその場で直接観測することが欠かせません。我々は世界に先駆けて紫外励起時間分解ヘテロダイン和周波発生分光法を開発し、これを用いて界面化学反応の研究を開始しました。これまでに、水を紫外励起した後に水表面に半分溶媒和された電子が存在することを明らかにしました。今後は、光酸解離など、より複雑な化学反応を検出しようとしています。
Mohammed(松崎、日下)
図1.水表面の半分溶媒和された電子の概念図。電子は雲のように広がって存在していると考えられる。界面の半溶媒和電子は100 ps程度でバルク水中に拡散する。